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ホーム > ヤマハで習う・学ぶ > 鳴るほど♪楽器解体全書 : トロンボーンの種類と構造


鳴るほど♪楽器解体全書
トロンボーン第1回
トロンボーンの種類と構造
 
スライド構造がおもしろい!
スライド構造がおもしろい!
 

「トロンボーンってどんな楽器だったっけ?」という人も大歓迎!
今回からはマーチやジャズでも人気のトロンボーンを紹介します。
案内役は設計担当の高橋良宏(たかはしよしひろ)さんです。

  このページに掲載されている情報は2004年4月現在のものです。  
TOPICS
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●伸びたり縮んだり 【スライドのひみつ】
●教会で大活躍 【声に合わせて4種類】
●トロンボーンならではの音 【人が歌っているみたい】
●管を伸ばす知恵 【ヒントは回り道】

  伸びたり縮んだり
 
高橋良宏さん写真
高橋 良宏さん
少年時代、形を変えながら音を出すトロンボーンに興味を抱く

♪トロンボーンってどこが伸びるんですか?

「構えた時に顔より前にある、2本の平行な管の部分です。スライド管と呼んでいて、この部分は外管(そとくだ)と中管(なかくだ)の二重構造になっているんです。トロンボーンは、左手で持つんですが、その左手の先の支柱を右手でつまみ、伸ばしたり縮めたりするんですよ。ちょっと動かしてみてください」
トロンボーンは左手で持ち、右手で動かす
トロンボーンは左手で持ち、右手で動かす
 

♪はい・・・わあ、スルスル動きます!

「なめらかにスライドすること、これがトロンボーンにとって大事なんです。そして、どんどんスライドを伸ばしていくと・・・」
 
スライド部分は伸びきると外れる。落とさないように注意! スライド部分は伸びきると外れる。落とさないように注意! スライド部分は伸びきると外れる。落とさないように注意!
スライド部分は伸びきると外れる。落とさないように注意!
 

♪あっ、外れちゃった! はまってるだけなんですね

「そう、完全に離れます。右手を離すと、外側の管が自重でストンと落ちるのが正常な状態。それだけスライドが動かしやすいってことですから。このスライドを使って音を出してるんです。こんなふうに・・・」
 
スライドを伸ばしたり縮めたりすると、音が変わる
スライドを伸ばしたり縮めたりすると、音が変わる
▲上記の音を聞くためには、最新のフラッシュプレーヤーが必要です。

♪音の高さがつながって変わりますね

「そうです。例えばピアノだとドレミの切れ目がはっきりありますよね。でもトロンボーンはなめらかに、無段階に音の高さが変わるんです。ピアノの黒い鍵盤(けんばん)とすぐ横の白い鍵盤は半音の関係ですが、トロンボーンなら半音の半分の四分音(しぶんおん)も、その半分の八分音(はちぶんおん)も出せるわけです」

♪無段階、ですものね

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教会で大活躍

♪昔から、いろんな高さの音が出せたんですか?

「ええ、トロンボーンは15世紀ごろに生まれた楽器で、当時は金管楽器でただ一つ、音程を自由に変えられる楽器だったんです。人間の声の音域に近いこともあって、教会の聖歌隊の歌と一緒に演奏されていました。神聖で荘厳な雰囲気の中、何本ものトロンボーンが美しいハーモニーを奏でて・・・」

♪トロンボーンにもソプラノ、アルト、テナー、バスがあるんですね

「人間の声に合わせていろんな音域がつくられたんでしょう。でも、バロック時代(16世紀後半〜18世紀半ば)以降にはソプラノはなくなり、現代では普通、トロンボーンというとテナーのことを指します。今よく活躍しているのはテナーかバスですね」
  トロンボーンのバス、テナー、アルト、ソプラノ
  トロンボーンのバス、テナー、アルト、ソプラノ
 
  トロンボーン音域表  
  トロンボーン音域表  
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  トロンボーンならではの音
 

♪トロンボーンってどんな音が得意なんですか?

「バリバリお腹に響くような音も出せますし、やわらかい、歌うような音も出せますよ。少し吹いてみましょうか」

♪優しい音ですね、ふるえるような・・・

「ふるえるような音の奏法は、ビブラートと言い、特にスライドを使ったビブラートはトロンボーンらしい表現の一つなんですよ」

♪うっとりします

ビブラート
▲視聴するためには、最新のフラッシュプレーヤーが必要です。
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  管を伸ばす知恵

♪演奏中、スライドはどれくらいまで伸ばすんですか?

「テナートロンボーンの場合、だいたい60センチまで、成人男性が腕を伸ばしたくらいですね。外国の人とは体格が違うので、日本の男性では手がいっぱいいっぱいです」

♪もし手が届かない場合はどうするんでしょう?

「以前はヒモをつけて、遠くのちょうどいいところまでスライドさせるという話も聞きましたが、今はバルブ付きのタイプを使う人が多いですね」

♪バルブって何ですか?

「そもそも腕を遠くに伸ばすのは、管の長さを伸ばすためですよね。そこで、発想を変えて、別の管を途中で足すことにしたんです。使いたい時だけバルブをONにして、息が通る道を迂回(うかい)させることで管の長さを伸ばします」
 

♪回り道させるんですね。この、クルクルしている管が足した分!

「はい。テナートロンボーンの基本の調子であるシ♭(ふらっと)からラ、ソ、ファまで音が下がるので、ファを表すFにちなんでF管(えふかん)と呼んでいます」 

♪なるほど、これで女性もこどもも演奏しやすくなるんですね

「バルブがあれば手を伸ばさなくても低い音が出しやすくなりますし、バルブを切り替えるだけで音を変えることもできます。このバルブが2つあるバストロンボーンを吹いてみると・・・」
内側で渦を巻いているのがF管(えふかん)。銀色の丸いのがバルブ
内側で渦を巻いているのがF管(えふかん)。銀色の丸いのがバルブ
 
バルブが2つある場合
▲視聴するためには、最新のフラッシュプレーヤーが必要です。
「2つバルブがあるとON・OFFの組み合わせが4通りあるので、バルブを動かすだけで4つの音が出せるわけです。バルブが発明されたのは19世紀なんですが、それ以前には例えばシ♭からドへつなげて吹くことは大変難しかった。でも今は簡単にできるんですよ」 

♪見た目はシンプルなのに、いろいろと進化してるんですね

  テナーバストロンボーン※の各名称
  ※テナーより低い音が出せる、テナーとバスを合わせたようなトロンボーンです。
 
  テナーバストロンボーンの各名称  
  テナーバストロンボーンの各名称  
  伸びたり縮んだりする様子が見ていて飽きないトロンボーン。
スライド構造も、バルブも、昔の人はよく思いついたものですね。
次回は、どうやって音階を出しているのかお伝えします。ではまた!
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