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ホーム > ヤマハで習う・学ぶ > 鳴るほど♪楽器解体全書 : フルートの構造と種類


鳴るほど♪楽器解体全書
フルート第1回
フルートの構造と種類
 
1847年に完成!?
1847年に完成!?
 

銀や金のフルートは見た目も音もキラキラ! でも昔は金属製ではなかったんですって。その歴史や構造について設計担当の亀田 守(かめだまもる)さんに話を聞いてみます。

このページに掲載されている情報は2004年8月現在のものです。
TOPICS
フルートと言えばベームさん 【パリ万博で大発表!】
モデルチェンジの中身は? 【楽器設計の仕事】
大きなフルート&小さなフルート 【Uの字形も】
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  フルートと言えばベームさん
 

♪フルートはキラキラしててきれいですね

「もともと金属製ではなく、木製だったんですよ。昔の絵画に描かれていますが、今より管がもっと太くてトーンホール(音孔/おんこう)が開いているだけでした。やがてキイが考案されて金具が付きましたが、管体は木製のまま。それをテオバルト・ベームさんが大改良したんです」

♪ベームさんって前にも聞いたことがあります

「キイシステムを発明した人で、クラリネットやオーボエなど他の木管楽器でもよく名前が出ますからね。宝飾細工師の息子として生まれ、フルート奏者でもあったためか、たくさんの曲やエチュード(練習曲)を残しています。彼は1847年のパリ万博で画期的なフルートを発表しました」
亀田守さん写真
亀田 守さん
現代に合う音づくりへ意欲的に取り組むフルート設計者
 

♪どんなフルートだったんですか?

「金属管でキイがたくさん付いていて、今とほとんど変わらないフルートです。それまでのフルートは音程が不安定で、音を出すのも難しかったんです。そこでベームさんはトーンホールをできるだけ大きくし、音量が出るようにしました。また、頭部管(とうぶかん)以外は円筒(えんとう)に変えて・・・」
 
フルートは長さ約40センチのケースで持ち歩ける
フルートは長さ約40センチのケースで持ち歩ける

♪ええっと、頭部管ってどこでしょう?

「唄口(うたくち)のある部分です。フルートは大きく頭部管、主管(しゅかん)、足部管(そくぶかん)の3つに分かれています。ケースにもコンパクトに収まるんですよ」
 
 
※各名称にカーソルをのせてみてください
▲【フルートの各名称】の図を表示するためには、最新のフラッシュプレーヤーが必要です。
 

♪それで、頭部管以外を円筒に変えたというのは?

「ベームさんが当時吹いていた木製フルートは内径が先細りだったんです。でも1847年に発表した金属製は、主管と足部管が円筒形でした。音程と音量の改善から、円筒にしたんでしょうね」

♪先細りから円筒にすると何が変わるんですか

「より大きな音量を出すことができ、音程も安定したものが得られます。ただ、トーンホールの位置が離れることになるため、キイ構造が複雑になってきます」
当時のフルートは木製で、内径が先細りだった
当時のフルートは木製で、内径が先細りだった
 

♪円筒に変えたからキイが複雑になった

「そうです。また、ベームさんが決めた円筒の内径は19.0ミリ。そして頭部管だけは円筒じゃなくテーパー(先広がり)にして、唄口中央から反射板の距離は17.0ミリ。どちらの数値も現在のフルートと同じでした」
 
唄口中央から反射板は17.0ミリ、主管の内径は19.0ミリ
唄口中央から反射板の距離は17.0ミリ、主管の内径は19.0ミリ
 

♪150年前のベームさんの設計が残っている!

「今のようにフルート人口が増えたのは、ベームさんのおかげです。吹きやすく素晴らしい楽器に変えてくれましたからね」
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  モデルチェンジの中身は?

♪あのー、150年前にほとんど完成したということは・・・

「設計って何をするのかということでしょう?(笑) 確かにサックスやファゴット、オーボエなどは構造が複雑でモデルチェンジの際キイ構造を変えたり、管体を変えたりしていますが、フルートはパイプに孔を開けてキイを付けるだけ。見た目には変わっていません。でも、目に見えない部分で時代時代に合った音質づくりをしているんです」

♪音質づくり?

「昔は宮廷やサロン、教会などで演奏されていましたが、現代は会場が大きくなりました。それで息を入れた分なるべく効率良く音が出るような改良をしてきています。また、楽器として苦手な低音域もきっちり出せるように、頭部管や本体も改良を重ねています。今までは鳴りやすいフルートを目指してきましたが、現在は音色重視のフルートに変わってきているんです」

♪昔と今とでは音色が違うんですね

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  大きなフルート&小さなフルート
「フルートを吹く演奏家は、持ち替えでピッコロやアルトフルート、バスフルートを吹くことがあります。音の高さや音色がずいぶん違うんですよ。ピッコロはフルートより1オクターブ高く、甲高いキーンとした音がします。長さが約30センチなので吹いていると右耳にかなり響きますね。アルトフルートは少し甘い音がします」
バスフルートはU字に曲げた先に唄口がある
バスフルートはU字に曲げた先に唄口がある

♪バスフルートは大きいですね

「管を伸ばすと長さが130センチほどで、フルートより1オクターブ低い音が出ます。4つの楽器を少しずつ吹いてみるので音を聴いてみてください。バスフルートはバッハの『無伴奏パルティータ』第2番、アルトフルートはバッハの『シチリアーノ』、フルートはビゼーの『アルルの女』、ピッコロはヴィヴァルディの『ピッコロ協奏曲ハ長調』第2楽章です」

♪どんな音か楽しみ!

  バスフルート
  アルトフルート
  フルート
  ピッコロ
 
▲上記の音を聴くためには、最新のフラッシュプレーヤーが必要です。
  フルート類【音域表】
フルート類【音域表】
  フルートを一気に変身させたベームさんは
アイデアマンだったんですね。
パリ万博で初めて見た当時の人は
きらびやかな姿に度胆を抜かれたことでしょう。
次回はフルートがなぜ鳴るのか紹介します!
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フルートは美しいニンフの変身した姿?
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